2013年11月09日

第一章 第八項

長編ダイジェスト版 1章 その9

前回のあらすじ:
CMはいりましたー。

続きは追記で



「はあ、はあ………。」
なんとか逃げ出せた、アリア、スティル、シノ。

「レクタードさん…は?」
「逃げきれなかったのね…。」

「………。」
ドカリっと、スティルが座り込む。

「………。」
「エルダーは…、レクタードさんはすぐ追いついてくると、おっしゃっています。」
「…………わかったわよ。待ちましょう。」

アリアとシノも、腰を下ろそうとして、

「えい^^」
スティルの首に、閃光が走る。

「………。」
ずるりと、
その首が、

「――――!」
横にずれ、

ボトリっと、
落ちた。


「いっ…。」

「イヤアアアアアアア!!!」
耐えられなくなったシノの悲鳴が上がる。

「ヤッホー。」
首のないスティルの体の先に、双刃を握り、頭巾をかぶったポークルが立っている。
その目が、

「赤目…。」
アリアが、杖を構えてバックステップを踏む。

「ごめんなさいねえ、おねえさんたちい。」
ニヤニヤと笑いながら、妙にハスキーな声を赤目はあげる。

「あの闇天使、私を狙ってるんだけどー、巻き込んだうえに、おねえさんたちの装備品までいただいちゃおうなんてえー」

てへっっと、舌を出しながら、自分の頭をこつんっと叩く。
「わたしって、悪い子^^」

「…えっ。…えっ。…えっ?」
場違いな状況に、頭のついていかないシノ。

「………。」
アリアは、慎重に距離をとりながら、もう一歩、バックステップを踏む。

「おねーさん。そっちいくと。」
カチリと、アリアが、『罠』を踏む。

「あっ…。」

スピア。

カット。

「ボム^^」
爆発が起こり、爆風に消えるアリア。

「あっ…、ああああ…。」
放心する、シノ。

「わーい、だいせいこー。」
ケタケタと、赤目が笑っている。


だが、その足元に、

ガッチーンッ

氷の薔薇、アイスバーストが咲き、その動きを抑える。

「ええー!?」
「………アリア…さん?」

爆風に耐えたボロボロのアリアが、ヒールとアクトバインドを同時詠唱し、
自分を回復すると共に、赤目を拘束する。

「にゃー、ノームのおねえさん、やるう^^」
距離をとる、赤目。

立ち直ったシノが、トーチを唱え、両手鈍器を構える。

「あれに耐えられるってことは、結構いい装備してるんだねえ。ルートが楽しみだなあ。」
ちゅるりと、舌なめずりする、赤目。

アクトバインドの拘束は、やがてとけていく。

「………。」
アリアは無言。

その目には、怒りも、恐怖もない。

むしろ、『なに』もない。

「アリアさん…。」
シノは彼女の表情に、既視感を覚える。

故郷の村で、川が氾濫して作物も家族もすべて流された近所のおじさん。
彼も、こんな表情をしていた。

冷静に、あるがままを受け入れた諦観。

そしてそのおじさんが、数年も立たずに静かに息を引き取ったことも思い出す。

「アリアさん!」
駄目。
こんな奴に殺されちゃいけない!
あなたも私も!

「いっくよー!」
赤目が動き出す。

その楽しげな顔を、

「………。」
「来なさい!」
冷めた瞳と、覚悟を決めた熱い視線が、射抜いた。
posted by レクタード@wiz at 20:18| 千葉 ☔| Comment(3) | 長編(未完・放置) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トミノ展開のほうがまだ優しかった(´・ω・`)

だが次回!エルダーのイデが発動…!(マイナーネタ
Posted by クトネ at 2013年11月10日 00:13
双刃と罠だと・・・?
Posted by Ev○ at 2013年11月10日 22:40
>Evoさん
ちなみに意図的です。
打ち切りの憂き目に合わなければ、
後で語られる……

えっ、編集長が呼んでる?
なんだろう。
Posted by レク at 2013年11月11日 08:23
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